CloudEffects

海外の日本文化施設の図書室

図書室を、 OS の上の App で。

海外にある日本文化施設の図書室が、何年も前にその図書室のために作られた仕組みから、OS iXanagi へ移っています。CloudEffects が図書館 App(Library)を OS の上で設計し、施設のためにアクティブにして、蔵書をそこへ移しています。最初の一歩は、いまの仕組みでできることを、そのまま移すこと。2026 年 10 月時点で、移行の途中です。

これまで

ひとつの図書室のための仕組みは、 ここで止まっていた。

スタッフの手が足りないのではありません。何年も前にひとつの場所のために作った仕組みは、そこから先へ育たないのです。

この図書室のためだけの仕組み

本の登録も、検索も、館内の検索端末も、この図書室のためだけに書かれた仕組みで動いていました。直すにも、別の場所へ広げるにも、作り直しが要ります。

書名と言葉が合わないと、出てこない

検索は、記録に書かれた文字が頼りでした。探したい話題を書名と違う言葉で打つと、棚にある本でも出てきません。

本の紹介文が、ほとんど空

書名や著者は入っていても、内容の紹介文はほとんど登録されていませんでした。一冊ずつ調べて書く時間は、小さな図書室にはありません。

AI が理解すること

まず、AI がこの図書室を 理解します。

OS に載せると、蔵書を「どんな本か」という意味で持ちます。本の中身、一冊ずつの棚、区分、そして起きたこと。ここが決まると、検索も手入れも「この図書室向け」になります。

本の中身

書名・著者・出版社・内容紹介を、英語と日本語の記録に分けて持ちます。中身は意味として索引されるので、書名に無い言葉でも探せます。

一冊ずつの所蔵と、棚

同じ本が 2 冊あれば、本はひとつ、所蔵は 2 冊。棚の位置(列・段・位置)は一冊ずつに持ち、位置が未登録の本は「未配架」として一覧できます。

区分は、意味のまとまり

旧システムの区分をそのまま移し、分類表ではなく「意味のまとまり」として持ちます。

起きたことの記録

登録、棚の移動、端末への表示の切り替え、除籍。どれも上書きせず、出来事として書き足します。除籍した本も、消さずに残ります。

移行の進め方

直す前に、 いまの機能をそのまま移す。

新しい仕組みを告知する日に、昨日まで使えたものが使えない、ということがあってはなりません。だから改善より先に移行を。そして、移す途中で何も失わないように。

  1. 残す

    旧システムの本の記録を、整える前の形のまま取り込みます。削除済みだった記録も、元の記録としては残します。

  2. 整える

    注記が付いた ISBN や、桁の欠けた ISBN を整えます。整えられなかった値も捨てず、元の値のまま「整えられなかった」と印を付けて持ちます。

  3. 分ける

    本と、一冊ずつの所蔵に分けて取り込み、表紙の画像も写します。最後に、館内の端末に出る本の数を旧システムと突き合わせ、一致することを確かめました。

  4. 合わせる

    スタッフの画面は、使い慣れた旧システムの一覧の形に合わせました。書名・著者・出版社をひとつの欄にまとめ、棚の列・段・位置でも絞り込めます。

  5. 切り替える

    館内の検索端末は、同じアドレスのまま新しい仕組みへ切り替える形にしてあります。

スタッフの手元

空欄は、 公開されている書誌で埋める。

内容紹介・表紙・欠けている著者は、ISBN をもとに、公開されている書誌データから補います。AI が文章を書くのではありません。

引いて並べるのは OS、保存するのはスタッフ。

  1. 開く

    スタッフ — 本の編集画面を開き、「公開書誌から補う」を押す。

  2. 補う

    OS — ISBN で公開の書誌データ(Open Library、日本で出版された本は openBD も)を引き、空いている項目にだけ答えを入れる。

  3. 見比べる

    OS — すでに値が入っていて出典と違う項目は、上書きせず、出典の値を項目の下に添える。

  4. 保存する

    スタッフ — 読んで、直すところは直して、保存する。保存するまでは、何も変わらない。

載せる組み合わせ

この図書室に、 載せるもの。

載せる App

  • Library
  • Website
  • Knowledge

外からつなぐもの

  • 公開されている書誌データ
  • アクセス解析の記録

本と所蔵と棚は Library、館内の検索端末と紹介のページは Website、本を意味で探すための索引は Knowledge。公開されている書誌データと、アクセス解析の記録は、外からつなぎます。

いまの段階

検証中(2026 年 10 月時点) 移行の途中です。旧システムの本の記録の取り込み、館内の端末に出る本の数の突き合わせ(旧システムと一致)、スタッフの画面、意味で探す検索、公開書誌から空欄を補う機能までは、開発環境で動いています。図書室は、いまも旧システムで運用しています。

この図書室は館内での閲覧だけで、貸出はありません。そのため、貸出の管理は App に入っていません。

よくある質問

気になるところ。

  • 失われないように移しています。元の記録は整える前の形で残し、整えられなかった値も、そうと分かる印を付けて持ちます。館内の端末に出る本の数は、旧システムと突き合わせて一致を確かめました。

  • いいえ。ISBN をもとに、公開されている書誌データから取ります。埋めるのは空いている項目だけで、すでに入っている値は上書きしません。保存するかどうかは、スタッフが決めます。

  • いいえ。Library は、Enterprise 以上のプランで使えるカスタム App で、OS iXanagi の上のどの事業でもアクティブにできる形で作っています。この図書室のものは、蔵書のデータと設定です。館内端末の画面の文言などは、この図書室に合わせてあります。

定義

まずは、いまの仕事を そのまま OS の上に。

何を載せればよいかは、事業を言葉にするところから見えてきます。そこから、AI と一緒に始められます。

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