あなた(事業主)
何を採用し、何を実行するかを決めます。いつも、です。
AI 原則
AI は、悪意を持つように訓練されることがあります。乗っ取られることも、読み込んだ文書に仕込まれた一文で動かされることもあります。だから OS iXanagi は、AI に何をさせ、何をさせないかを、AI の判断ではなく構造で決めています。
前提
どれも、モデルの性能が上がれば消える問題ではありません。だから、モデルの行儀に頼らない作りにしています。
モデルは、作り手の意図どおりに学習します。意図が悪ければ、悪いことを丁寧にこなすモデルができあがります。
動いている途中で、別の誰かが操作を奪い、あなたの名前で指示を出すことがあります。
よく調整されたモデルでも、読み込んだメールやウェブページに紛れ込んだ一文に従ってしまうことがあります。
考え方の中心
何ができるかを、構造で先に決めておく。だから、善意のモデルにも、悪意のあるモデルにも、乗っ取られたモデルにも、同じ制約がかかります。モデルを入れ替えても、この統治は残ります。
3 者の関係
登場するのは 3 者で、役割ははっきり分かれています。AI の存在目的は、主人のビジネスに役立つことです。
何を採用し、何を実行するかを決めます。いつも、です。
調べ、まとめ、提案します。決めはしません。
AI にできることを構造で決め、承認されたことを決まったコードで実行し、記録を残します。
6 つの原則
どれも「気をつけます」ではなく、仕組みとしてそうなっていることです。それぞれの全文は、この下に続きます。
AI は調べ、まとめ、提案する代理人。採用と実行を決めるのは、いつも人です。
使えるのは、入力の形と、何をする操作かが決まった操作の一覧だけ。自分の権限を名乗って広げることはできません。
チャットからの外向きの操作と、保存した流れの起動は、その場で確認。範囲・予算・期限を決めて任せること(AI への委任)もでき、その中では 1 件ごとの確認なしに進みます。常設の自動化を作るのは人だけです。
AI が出すのは提案というデータ。承認されたあとは、決まった手順のコードが実行します。
誰が頼み、何が提案され、誰が承認したか。記録は追記で残し、法務や税務の判定はしません。
知識・判断・記録は、あなたのデータベースに残ります。モデルを替えても、積み上げた資産は動きません。
誰が決めるか
OS iXanagi の関係は 3 者です。主人は人(事業主)、代理人は AI、道具は OS iXanagi です。AI の存在目的は、主人のビジネスに役立つことです。AI は調べ、まとめ、提案します。何を採用し、何を実行するかを決めるのは、常に人です。
AI の手が届く範囲
身元の分からない新入社員に、会社のすべての鍵を渡す会社はありません。交わすのは、決まった書式の誓約書だけです。OS iXanagi では、AI が行える操作は、あらかじめ登録された操作の一覧に限られます。操作ごとに、入力の形と、何をする操作か(読む・内部に書く・送る・公開する・お金を動かす・削除する など)が決まっています。誰として、どの会社のデータに対して動くかは、AI が書く文章ではなく、ログインしている人から決まります。AI が自分の権限を名乗って広げることはできません。
この仕組みは、AI の頭の中を統治するのではなく、AI の手を統治します。だから、善意のモデルにも、悪意のあるモデルにも、乗っ取られたモデルにも、同じ制約がかかります。
承認のかたち
AI が外に出す行動は、すべて人の承認に由来します。ただし、すべてを 1 件ずつ承認していては、承認が仕事になり、確かめないまま押すだけの作業になります。それは品質を下げます。
そこで承認には 2 つの形があります。1 つは、その場の承認です。AI が外に出る操作(送信、公開、お金の動き、削除)をしようとすると、任せた範囲の外なら、実行の前に必ず人に確認を求めます。承認はその 1 回、その内容にだけ有効で、使い回せません。もう 1 つは、範囲を決めて任せる形(AI への委任)です。人がワークフローやオートメーション、チャットに、任せる操作の範囲・予算・期限を決めて委任すると、その範囲の中の作業は、1 件ごとの承認なしに進みます。範囲・予算・期限のどれかを超えれば止まり、ワークフローの中身が変われば任せ直すまで止まります。業務手順書を渡して任せるのと同じです。そして、鍵(パスワードや API キー)の発行は、AI には任せません。
まとめると、チャットから外に出る操作(送信、公開、お金の動き、削除)と、保存した流れ(ワークフローやオートメーション)を起動する操作は、必ずあなたの承認を通ります。常設の自動化を AI が自分で作ることはできません。自動化を作り、有効にするのは、人だけです。
チャットで頼んだことが外に出る前に。送信、公開、お金の動き、削除が対象です。下書きや内部の編集は、頼んだ人の権限で進み、前の版が残ります。
保存した流れ(ワークフローやオートメーション)を AI チャットから起動するときも、同じようにここで止まります。常設の自動化を AI が自分で作ることはできません。作って有効にするのは、人だけです。
送る文面・公開するページ・支払いを用意する
中身を読んで、承認する(任せた範囲の外なら、ここで必ず止まる)
その 1 回だけを実行する。承認は使い回せない
業務手順書を渡して任せるのと同じです。
ワークフローやオートメーション(またはチャット)に、任せる操作の範囲・予算・期限を決めて委任する
その範囲の中の作業を、1 件ごとの承認なしに進める。範囲・予算・期限のどれかを超えれば止まり、承認待ちとして記録する
記録を見て、範囲を絞る・取り消す
誰が実行するか
AI が出すのは、提案というデータです。承認されたあとに実際の処理を行うのは、AI ではなく、決まった手順で動くコード(Runtime)です。同じ入力なら同じ結果になり、何が起きたかを後から追跡できます。AI が気まぐれに処理の中身を変えることはありません。
出てくるのは、行動ではなく「提案」というデータです。
その場で 1 件ずつ、または範囲・予算・期限を決めた委任で。
同じ入力なら、同じ結果。処理の中身を AI が変えることはありません。
上書きせず追記で残るので、あとから追えます。
記録と開示
誰が頼み、AI が何を提案し、誰が承認し、何が実行されたかを記録します。記録は追記で残し、上書きしません。また、法務・税務・権利のように、システムが責任を持てない判断はしません。示すのは、事実の構成と論点と、判断したのが誰かの記録です。
モデル
OS iXanagi は、特定の AI モデルを前提に作られていません。AI の呼び出しは決まった接続口を通り、モデルはその向こうにある、差し替えられる部品です。自社の鍵で動かすこともできます。
知識・判断・記録は、モデルの中ではなく、あなたの会社のデータベースに残ります。検索のための意味の計算(埋め込み)も、OS iXanagi の環境の中で行います。だから、モデルを替えても、積み上げた資産は動きません。原則 1〜5 の統治も、モデルではなく構造で決めているので、そのまま残ります。
ただし、AI に考えさせるとき、その内容は選んだモデルの提供元に送られます。データがどこへ送られるかは、選んだモデルで決まります。送り先に条件(国内に限る、など)があるときは、その条件を満たすモデルを選ぶことが前提になります。送られた内容を提供元がどう扱うかは、その提供元の規約によります。
データの送り先
| 提供元 | モデル | 使う場面 | 接続先 | 処理する場所 |
|---|---|---|---|---|
| Anthropic | Claude | 文章の生成と判断 | 提供元の API(固定) | 提供元のサーバー |
| OpenAI | GPT | 文章の生成と判断 | 設定で変更できる(OpenAI 形式の API) | 設定した接続先 |
| OS iXanagi(cfx-ml) | multilingual-e5-small | 検索のための意味の計算(埋め込み) | OS iXanagi の環境の中 | OS iXanagi の環境 |
出典: OS iXanagi の AI 接続一覧(コードから自動で読み取り) · 更新: 2026/10/28
位置づけ
AI アラインメントは、モデル自体の目的や価値観を人間の意図に合わせる研究分野で、主にモデルの開発者が学習の段階で取り組みます。OS iXanagi が行っているのは、それとは別の層です。モデルのアラインメントを前提にせず、モデルが誤っても、乗っ取られても、被害が広がらない構造で補います。両方があって初めて、深い防御になります。
| 問い | AI アラインメント | OS iXanagi |
|---|---|---|
| 何を整えるか | モデルの中身 — 目的や価値観 | モデルにできること — 手の届く範囲 |
| 誰が取り組むか | モデルの開発者 | AI を使う事業者 |
| いつ効くか | 学習の段階 | 動くたびに |
| 何を前提にするか | モデルが意図どおりに振る舞うこと | モデルには何も前提を置かない — 誤っても、乗っ取られても、被害を広げない |
正直に
FAQ
アラインメントはモデルの中身を整える研究です。OS iXanagi は、モデルの中身に頼らず、できることの範囲を構造で決めます。両者は補い合います。
できる操作は登録された誓約書の範囲に限られ、チャットから外に出る操作は、その場の承認がなければ実行されません。鍵の発行はできません。ただし、許された範囲の中で誤った内容を書くことは、承認と記録で見つけるしかありません。
範囲・予算・期限を決めて任せれば(AI への委任)、日常の作業は 1 件ごとの承認なしに進みます。個別の確認が出るのは、任せた範囲の外にある送信・公開・お金・削除だけです。
チャットで頼まれて送るときは、任せた範囲(AI への委任)の外なら、送る前に必ずその場で確認を求めます。人が範囲・予算・期限を決めて任せたワークフローやオートメーションは、その範囲の中で送ります。
役割に応じて、会社の中の人が確かめられます。