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アーキテクチャ

AI を統治する仕組みを、 構造として組む。

OS iXanagi で何ができるかは、プラットフォームのページで紹介しています。このページはその裏側です。データをどう守り、AI をどう統治し、App・アドオン・コネクタがどこに差し込まれるのか。開発する人の目線で、仕組みの骨格をお見せします。

設計の出発点

守りは、気をつけることではなく、 通り道の形で決める。

画面でボタンを隠す、規約で禁じる、レビューで気づく——どれも守りの仕組みではありません。OS iXanagi では、依頼が必ず通る 1 本の道に関所を置き、そこを通らずには何も起きないようにしています。

全体像

入口はいくつあっても、 通り道は 1 本。

人が使う画面、API、AI のチャット、自動化、外部の AI ツール。どこから来た依頼も同じ Kernel を通り、登録された操作だけを実行します。その下では、App は 1 つの共有された意味の層を見るレンズで、コネクタは外とのやりとりを運ぶだけです。

5 つの入口(人が使う画面・API・AI チャット・自動化・外部の AI ツール)がすべて Kernel に入り、本人確認・所属・App がアクティブか・範囲の持ち主・権限・入力の形を確かめ、登録された操作を経て、App・共有の意味の層・コネクタへ。誰が頼み、何が実行されたかは記録に残る。

1 つの依頼が通る道

通るたびに、 同じ順番で確かめる。

誰が頼んだかは、依頼の中身ではなく、ログインと検証済みの所属から決めます。判定できない関所は、依頼を通しません。

7 つの順番: 本人確認・所属・App がアクティブか・範囲の持ち主・権限・入力の形・実行、そのあと意味の維持と記録。止めた App はどこからも使えない/持ち主でない範囲は 404/権限が無ければ 403/形が違えば 422/判定に必要なデータが読めなければ 503。

名乗りでは決まらない

どの会社として動くかは、検証済みの所属から決めます。依頼の中に別の会社名を書いても、何も変わりません。

他社のものは、存在ごと見えない

持ち主でないブランドやサイトへの依頼には「見つからない」(404)と答えます。自分のデータで権限が足りないだけなら、別の答え(403)です。

権限は、操作の側に置く

必要な権限は操作の側に置くので、画面から呼んでも、API からでも、AI からでも、判定は同じです。

判定できなければ、止める

関所が判定に必要なデータを読めないときは、依頼を止めます(503)。分からないことを「許可」として扱いません。

AI の統治

AI は、頼んだ人の 権限の内側でだけ動く。

AI が使えるのは、人と同じ登録された操作だけです。AI 専用の裏口はありません。操作ごとに、何をする操作か(読む・内部に書く・外に送る・公開する・お金を動かす・削除する・鍵を発行する・裁定する)が宣言されていて、AI の経路ではそれに応じて扱いが変わります。

AI は登録された操作だけを呼べる。読む・内部に書くは頼んだ人の権限で、外に送る・公開・お金・削除は人の承認か人が与えた委任が必要。そのあと決まった手順のコードが実行し、記録に残る。

読む・内部に書くは、頼んだ人の権限で行い、内部の編集は前の版が残ります。外に送る・公開する・お金を動かす・削除するは、人の承認か、人が範囲・予算・期限を決めて任せた範囲(AI への委任)でだけ起きます。鍵の発行は AI にはできず、裁定は人が行います。委任を与えられるのは人だけで、範囲・予算・期限のどれかを超えれば止まります。承認されたあとに処理を動かすのは AI ではなく、決まった手順のコードです。

データの守り方

会社ごと、ブランドごとに、 構造で分ける。

どれも「気をつけます」ではなく、データの持ち方そのものです。

共有の意味の層

意味は 1 か所に。 App はそれを見るレンズ。

商品・顧客・知識・戦略といった意味は、すべての App が共有する 1 つの層にあり、App ごとにコピーしません。App をアクティブにするのは、もともとある意味の上にレンズを加えること。会社でアクティブにすると、どのブランドの意味の上でも働きます。だから、ある App で起きた変化は、ほかの App にも効いてきます。AI が読む知識もこの層から 1 つの継ぎ目を通って渡され、検索のための意味の計算は OS iXanagi の環境の中で行います。

会社

全体で共有するルール

会社全体に効くこと。方針や、どのブランドも頼る知識。

いちばん広い範囲

ブランド

知識と戦略

そのブランドが知っていること、誰に届けるか、どう立つか。アドオンをアクティブにするのも、コネクタをつなぐのも、ブランドごとです。

ブランドどうしは混ざらない

サイト

人が見るページ

1 つのブランドのウェブサイトの構造。1 ブランドに 1 サイトです。

いちばん狭い範囲

学習ではなく、索引化

覚えさせるのではなく、 索引にして引く。

AI にメールや記事を使わせる方法は 2 つあります。学習(ファインチューニング)と、索引化です。OS iXanagi は索引化だけを使います。切り替えて、違いを見比べてください。

学習: 返事がモデルの重みに注がれて溶ける。取り出せず、消せず、誰の情報かも分からなくなる。

学習(ファインチューニング)は、文章をモデルの重みに溶かし込みます。一度溶かすと、返事を取り出すことはできません。古くなっても消せず、どの文がどの人の情報だったかも分からなくなります。モデルそのものが変わってしまうからです。

伏せてから、入れる

索引に入るのは、宛名の名前・メールアドレス・電話番号などを伏せた断片です。伏せきれない文は入れません。入らなかった数は、数えて出します。

意味の座標に変える

埋め込みモデルが、1 つの断片を 384 個の数の並びに変えます。「動かない」と「起動しません」は違う言葉ですが、近い座標に置かれます。

引くときは、質問も同じ座標に

新しい質問を同じ座標に変え、近い順に取り出します。近さは数字で出るので、下書きの根拠に「どれくらい近いか」が並びます。

置いたままだから、消せる

モデルそのものは変えていないので、返事を索引から外せます。本人から消去を求められたときは、その人の返事の分だけ外れます。

拡張の構造

App・アドオン・コネクタは、 差し込む場所が違う。

どれも差し込む場所が決まっているので、Kernel に手を入れずに足せます。新しい App は「何を宣言するか」で共通の層に乗り、上で見た関所はそのまま効きます。

App — 意味を見るレンズ

Knowledge・Website・Commerce など。会社でアクティブにすると、どのブランドの意味の上でも働きます。宣言するのは、範囲の種類・操作・扱うオブジェクト。

アドオン — 能力の追加

決済リンク・LINE 販売・音声取り込みなど、必要な能力をブランドごとに足します。能力はデータとして登録され、組み合わせて使います。

コネクタ — 外との経路

LINE・メール・決済など。自分では意味を持たず、届いた会話は商談や問い合わせとして App に着地します。アクティブにするのは 2 段——会社の契約と、ブランドの接続。

App の足し方

App を足すとき、 Kernel には手を入れない。

  1. 宣言する

    範囲の種類(会社・ブランド・サイト)と、操作の名前の置き場所。ここから範囲の持ち主の確認が効きます。

  2. 操作を登録する

    それぞれに入力の形と、何をする操作か(読む・内部に書く・外に送る・公開する・お金を動かす・削除する・鍵を発行する・裁定する)を付け、必要な権限を宣言します。

  3. 意味に結び付ける

    その仕事が何から来たか、効果を何で測るか。結果が知識へ還ってくるようにします。

  4. アクティブにする

    会社でアクティブにするだけ。何もコピーしません。意味はもうそこにあります。

確かめ方

守れていることを、 機械が毎回確かめる。

主張している守りは、リリースの前に機械の検査で確かめます。検査そのものも、守る対象をわざと壊して赤くなることを確かめてから使います。持っていない守りを、持っているとは書きません。

監査ゲート

ゲートとは何か。

ゲートは、決まりが破られていると失敗で終わる検査のスクリプトです。書いてあっても誰も確かめない決まりは守られません。だから、主張している守りには、それを確かめるゲートを置いています。

積み上げてきたもの

数字で見る。

2026 年 10 月時点で、ソースコードとその履歴から数えました。コードの行数は、コメントと空行を含みます。

100万行

を超えるコード。PHP・JavaScript・SQL など。

役目を終えたスクリプトは除く
4,375件

の変更。2026 年 4 月から。

本線のコミット
69本

の監査ゲート。リリースのたびに全部を通します。

サーバーのコンテナで 60・ホストで 9

ほかの数字

その裏側にあるもの。

2026 年 10 月時点の数字です。

借りている外部の部品
7つ

コードが外の PHP ライブラリに頼っているのは、決済(Stripe)・メールの送信・届いたメールの読み取り・Google との接続・PDF の作成・パスキーでのログインだけです。Web フレームワークや ORM(データベースを扱う汎用の仕組み)は使わず、Kernel・データ層・権限・ワークフローは自前で書いています。

わざと壊す試験
1,289件

わざと決まりを破って、ゲートが赤くなるかを確かめる試験。64 本のゲートに対して。

ふだんの実行でゲートが止めた回数
41回

ゲートの試験ではなく、日々の開発でゲートが実際に赤くなり、問題のある変更を止めた回数です(2026 年 9 月 22 日から 41 回)。止めたぶんは、世に出る前に直っています。

登録済みの操作
1,359個

どれも入力の形と、何をする操作か(読む・内部に書く・送る・公開する…)を持ち、データを変えるときはここを通ります。開発環境で有効なもの。

画面の言葉(日英の対)
13,000件超

管理画面に出るボタン・見出し・メッセージを、日本語と英語の対にして辞書に持っています。だから、どちらの言語でも同じ画面が使えます。片方の言語にしかない言葉は、機械の検査で止まります。

文書にした設計原則
102件

どれも版を持ち、改訂の履歴を残しています。そのうち 66 件は、それを確かめるゲートと結び付けています。開発環境で有効なもの。

作り方

人が設計し、 AI と一緒に書く。

コミットのおよそ 4 件に 3 件(4,375 件のうち 3,299 件)には、AI(Claude)が共同作者として記録されています。記録の無いコミットにも、AI の手が入ったものがあります。だからこそ時間をかけてきたのは、速く書くことより、誰が書いたものでも毎回確かめる仕組み——上で見たゲートと試験——のほうです。

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